おひなさま作りにまつわる疑問【時間は?材料は?】考えてみた

おひなさま

こんにちは。はなもも*中の人、てしごと人です。
祖母の後を継いで(生きてますが)小さなひな人形を手づくりしています。縁あって祖母の地元、新潟市秋葉区の小須戸(こすど)地区にて毎年2月~3月に開催されている「在郷まち小須戸・ひな町家めぐり」に出品させてもらっています。
今回は、来場者さんから聞かれることの多い、でも即答できない質問について、答えを考えてみようと思います。

よくある質問 お人形編

どのくらい時間がかかるの?

本当によく聞かれますが、これは自分でも わかりません!(笑)
一つのお人形を作るのにはたくさんの工程があり、土台を作るだけ
でも2週間はかかります。土台ができたら着物を着せますが、色の組み合わせを決めるのに半日くらいかかります。土台に着物を着せたら袖を作って合体させて…手を抜いていい箇所がないので、大体ここまでで、一旦力尽きます。着物を作り終わったら、髪や冠を被せます。女雛のおすべらかしは形を整えるのに半日くらいかかります。またここで力尽きます。お人形の形ができてきたら、今度は細かい部分を作りこみます。男雛は笏を持たせ、石帯、魚袋を付けます。女雛は、扇、裳の引腰につける紐を引き揃えて接着(大変)、おすべらかしの形にした髪を結って和紙と紐で結ぶ(大変)、飾りを極小つまみ細工で作る(こだわり)etc…力尽きます。
また、親王飾りはお人形だけでなく、屏風、雪洞、桜橘や紅白梅、お道具も作ります。お道具は、気が向いたときに作り置きしています。
こんな感じで、まとめて作っておくものもあれば、その都度作っていく工程もあるので、実際にゼロから親王飾りを仕上げるまでにどのくらいかかるのかは、自分でもよくわかりません。ただ、土台ができている状態からお人形をひとつ仕上げるまでに、気分が乗っているときは4~5日でできます。男雛と女雛がいるので、単純計算で10日くらいですかね。(フルタイムワーカーなので、作業は週末のみですが)やる気がないときは半年くらいかかります。

材料は何を使っているの?

土台の材料はペットボトルの蓋と紙粘土と綿棒です。祖母は酒瓶の蓋に綿棒を挿して布や綿を巻いていました。最近では酒瓶の蓋は手に入りにくいのと、私は重みがあった方が作りやすいので、ペットボトルの蓋と紙粘土スタイルになりました。
まずペットボトルの蓋をハイターするところから始まります。完全に乾いたら、紙粘土である程度肉付けして綿棒を固定します。水分が残っているとカビの原因になるので、しっかり乾燥させます。この土台は一気にたくさん作ってしまいます。紙粘土を開けると乾いてしまうので、使い切らないといけないから(笑)だいたい20個くらいできます。

着物は何で作っている?

着物は和紙?と聞かれることがありますが、布で作っています。祖母は袋物の師範していたので、鞄作りで出た余り布や使わなくなった帯を着物(唐衣の部分)にしていました。
私も祖母の家にある布(すでに切り刻まれているのが多いので元が何かわからない)を使いますが、自分で買うこともあります。金襴やちりめん、正絹を使用することが多いです。知り合いや親戚が着物や帯を提供してくれることもあります。以前、父方の祖母が亡くなった時に、形見分けとしてもらった帯で祖母(母方)がひな人形を作り、父方の親戚に贈ってとても喜ばれたことがあります。こんな風にリメイクできるのも、ひな人形作りの魅力だと思っています。帯を切るのはかなり勇気がいりますけどね、スパッといっちゃいます!唐衣の下の表着は模様のある綸子やジャガード、薄手の金襴を使うことが多いです。下の重ねている部分はサテンです。光沢があるのが私の好みです。袖をなるべくふんわりさせたいので、サテンは柔らかいものを選んでいます。

よく使う着物の生地についてはこちらの記事もご覧ください。

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顔と髪は何でできている?

顔は土台で挿した綿棒です。毛羽立たないようコーティングしています。髪や冠は和紙です。女雛の髪は、和紙を絞ったものをおすべらかしの形に、顔の綿棒に装着します。顔は描かないの(笑)?と言われますが、描けません!絵心ゼロです!はなもも*のひな人形は、小顔がチャームポイントです。
また、祖母のひな人形には手がありませんが、私のひな人形には手がついています。扇や笏を持たせやすいからなのですが、この手の部分は耳かき綿棒です。私の母が探し回って、質感の良いものを見つけて来てくれました。

男雛と女雛、どっちが難しい?

これも難しい質問ですね~。どちらも大変は大変ですが、着物を着せる工程だけ比べると、男雛の方が難しいです。お人形のバランスは袖の形でほぼ決まります。男雛は本体と袖のドッキングがかなり無理やり、しかも一発勝負。最難関です。
ちなみに、着物を着せる以外の工程は女雛の方が多くて面倒です。

お人形制作過程はこちらの記事にも書いてありますので、興味のある方はぜひご覧ください。

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よくある質問 お道具編

どこまで手作り?

ほぼ全部です。「こんなものまで作っているの⁈」と、よく驚かれますが、親王飾り全体を置く置き台と、お人形を乗せる座り台以外は手作りです。場合によっては座り台に和紙を貼ったり、デコレーションすることはあります。

屏風

屏風は、コの字型と扇型をよく作りますが、ぶっちゃけ扇型の方が作りやすいです。材料はどちらも和紙と色紙です。コの字型の屏風は和紙を紙蝶番にして折りたたみ可能な作りになっています。扇型の屏風は、和紙で180度開く扇を作り、安定して立たせるための土台として色紙を使っています。接着剤はケマージュ(デコパージュ専用糊)一択です。

桜橘・紅白梅

花の部分はつまみ細工で作っています。形は、半くすだったり木目台だったり、様々です。丸いのはウッドビースです。

祖母は造花を使っていましたが、井垣を爪楊枝で作っていました。すごくないですか?コレ…

うさぎと和菓子とetc

親王飾りのお道具たちは、初めはこんな感じでシンプルでした。

そのうち、特にお人形の前に飾るお道具が貝桶だけでは物足りなくなって、こんな感じに。

そしたら、うさぎが好評すぎてデフォルトに。
それでも凝り続けて、フェイクスイーツに手を出して…

最終的にこうなりました。

和菓子のフェイクスイーツは、三食団子、みたらし団子、金平糖、手毬飴、練り切りetc…
作り置きしています(笑)

うさぎや和菓子を置いている台も作っています。カッターでも切れる薄い木の板を何枚も切り出して重ね、ひたすらやすり掛けしています。サンドペーパーは、200~5000まで持っています。

まとめ

改めて振り返ってみると、自分でも「よくやってんな~」と思います。
これらはすべて、私の中で試行錯誤を繰り返して、少しずつ形になっていったものばかりです。そして、これからも試行錯誤と迷走を繰り返すと思います。ちょっと比べただけでは分からない位のマニアックな進化があるかもしれません。
私にとって、作ることはもちろん、どうすればもっと良くなるか?考えることも楽しいこと。私が楽しいと思っている限り、進化は続きます!楽しいの大事!

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

 

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